憲法学者の9割が違憲だと考えている安全保障関連法制、9月19日に議院運営規則をも無視して強行採 決され、間もなく1か月になろうとしています。国民の6割が反対、8割が政府は十分に説明していない と考えているため、文字どおり法的安定性を欠く状態になっていますが、多くの個人、団体が一呼吸入 れ、気分一新して、安保法制廃止、自公政権退陣に向けた取り組みを開始しています。 ベグライテンも政治決戦となる来年の参議院選挙に向け、学びを深め、それぞれの活動、生活に生かし ていきたいと思います。
公共哲学を学ぶ会 10月例会
立憲主義と宗教集団の役割
【日 時】 2015年10月24日(土) 14:00~16:30
【場 所】 上智大学 11号館 4F 411教室
〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7-1
(JR中央線、東京メトロ丸ノ内線・南北線 四ッ谷駅 麹町口・赤坂口から徒歩7分)
http://www.sophia.ac.jp/jpn/info/access/accessguide/access_yotsuya
【講 師】 島薗 進 さん (上智大学教授 グリーフケア研究所所長)
◆講師から一言◆
2012年の衆議院選挙で自民党が政権を握ってから、立憲主義を堀崩す政策が次々に進められてきた。
これによって、日本人のよって立つ思想基盤が新たに問い直されることになった。憲法を尊ぶ姿勢が
なにゆえに重い意味をもつのかを問い返しながら、立憲主義崩壊を押しとどめようとする動きが形成
されつつある。
では、こうした動きのなかで宗教はどのような役割を果たしているのだろうか。そもそも安倍政権は
戦前の体制に強い郷愁をもっており、国家神道に引き寄せられている。実際、天皇中心の国家を再建
し、靖国神社に高い国家的地位を与えようとする日本会議や神道政治連盟と親和的な勢力が政治を主
導する体制になっている。
創価学会を支持母体とする公明党がこれに相乗りしているのは、従来の政治思想から大きく逸脱して
いる。だが、権威主義的な体制を強めようとする点では、新自由主義の下での権威主義的国家を求め
る安倍政権と、求心力を失うことを恐れ、何とか集団の凝集性を強めることをねらう公明党に共通の
志向性があるようだ。
他方、こうした動きに反対する姿勢を鮮明に示す宗教団体も現れて来ている。宗教が本来の宗教性に
のっとって、明確に立憲主義を守る姿勢を打ち出しているのは興味深い現象だ。立憲主義をめぐる宗
教の両分化は世界的な動向とも一致する。
【講師略歴】
東京外国語大学助手・助教授を経て、東京大学文学部(大学院人文社会系研究科)宗教学宗教史学科
教授。
1996年、シカゴ大学客員教授、1997年、フランス社会科学高等研究院(Ecole des
Hautes Etudes en Science Sociales)招聘教授、
2000年、チュービンゲン大学の客員教授、2006年、カイロ大学客員教授、2010年カリフォルニア大学
バークレー校フェルスター講義、
2011年ベネチア・カフォスカリ大学客員教授。
【専門】:宗教学、近代日本宗教史、死生学
【主要著書】:『現代救済宗教論』(青弓社、1992)、『精神世界のゆくえ』(東京堂出版、1996、
秋山書店、2007)、『現代宗教の可能性』(岩波書店、1997)、『時代のなかの新宗教』(弘文堂、
1999)、『ポストモダンの新宗教』(東京堂出版、2001)、『〈癒す知〉の系譜』(吉川弘文館、20
03)、From Salvation to Spirituality(Trans Pacific Press, 2004)、『いのち
の始まりの生命倫理』(春秋社、2006)、『宗教学キーワード』(共編著、2006)、『スピリチュア
リティの興隆』(岩波書店、2007)、『宗教学の名著30』(筑摩書房2008)、『国家神道と日本人
』(岩波書店、2010)、『日本人の死生観を読む』(朝日新聞出版、2012)、『現代宗教とスピリチ
ュアリティ』(弘文堂、2012)、『つくられた放射線「安全」論』(河出書房新社、2013)
【参加費】 1,000円(学生、障害のある人 500円)
☆どなたでも参加できます。事前申込は、不要です。
終了後、講師を交えて懇親会を予定しています。
(各自が飲食した分をお支払いいただきます。)
【主 催】 ベグライテン ・ ミシュカの森
https://www.facebook.com/begleiten2?fref=ts
https://www.facebook.com/mforest?fref=ts
【共 催】 上智大学哲学科
【問合せ】 090-9146-6667 (関根) ANA71805@nifty.com(入江)
チラシ pdf ↓